墓地の名義変更とは
ご相談者の皆さまが疑問に思われるような法律手続きのお話しや普段聞き慣れない法律用語など身近な法律問題を取り上げて解説致します。
故人のお墓の名義変更について
故人が遺言や生前の意向などで祭祀承継者を指定したときはその指定された方が祖先の祭祀を主宰していくことになりますが、指定が無い場合には、その地域の慣習によって決められた方が祭祀承継者となることが一般的と考えられます。
故人が亡くなり祭祀承継者となった後にお墓を引き継ぎ、ご遺骨の埋葬などを行う場合にお墓の名義変更が必要となりますが、一般的に必要と思われる書類などを説明していきたいと思います。
霊園や寺院などへ手続きの確認を行う
祭祀承継者は故人が霊園や寺院などで取り交わしている契約関係を承継することになりますが、死亡届を市区町村へ提出しても自動的に名義変更が完了する訳ではありません。
それぞれ定められた手続きを行うために霊園や寺院などに問い合わせを行う必要があります。
自治体や市区町村が運営する霊園と寺院などでは手続方法や承継可能な者の範囲や名義変更にかかる手数料など異なることが多いようなので確認しながら進めていくようになります。
また寺院では檀家となる必要の有無やお布施や管理費用なども確認しておいた方がいいでしょう。
寺院との確認すべき注意ポイント
前述しましたように寺院がお墓となる場合には檀家となる必要の有無に注意しなけければなりません。それは祭祀承継者の信仰の関係が問題となり檀家になることが厳しいと思われることもあり得るからです。
過去に祭祀承継者の信仰の関係上、檀家になれないことを理由に寺院が墓地使用権について消滅させることはできないといった趣旨の判例(参考 津地裁昭和38・6・21判決下級裁判所民事裁判例集14巻6号1183頁)が下されていることを考えますと祭祀承継者が檀家になることと墓地の使用権については一体とならないと主張することも出来そうですが、寺院との円満な関係の構築や宗派に基づく典礼を行う必要などから寺院とよく相談をしたうえでアドバイスを頂き手続きを進めていくことが重要に思われます。
一般的に必要となる書類
霊園や寺院などで故人のお墓の名義変更について必要書類が異なるため、それぞれの窓口に問い合わせのうえ確認が必要となりますが一般的な必要書類を下記に挙げますので参考にしてみてください。
(一般的な必要書類)
〇故人の死亡記載の除籍謄本
〇申請者の戸籍謄本や住民票など
〇遺言書や遺産分割協議書など
〇所定の墓地使用権承認申請書や永代使用許可書など
〇所定の墓地使用権承認申請書や永代使用許可書など
〇所定の同意書や誓約書など
〇ご遺骨を埋葬する場合の埋葬許可証など
〇口座振替依頼書(お墓の管理費用の引き落しの場合)など
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相続手続きは多くの方の人生にとって数回あるかないかの手続きかと思います。
故人に対する悲しみも消えない中で手続の窓口に行くと専門的な用語や慣れない煩雑な手続で肉体的にも精神的にもさらに負担がかかってしまいます。
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